C-DreAmとAIを活用した外観検査装置AIGを、大げさに言えば、世に問うて、3か月がたった。
想像以上に関係者から反応は大きく、国内のみならず海外大手からも装置を導入したいという問い合わせが増えている。
そもそも、この複雑で自動化が難しい中古品商品化工程を、個々の作業領域ごとに自動化を行うのではなく、最初からすべての作業領域を連動させ、全工程自動化を実現させようとしたものであった。
これは当初から、「弊社の分際で何を言うか」「必要ない」「うちの妄想」とさんざん揶揄された。
「そんな金があるなら、工場の人員配置を変えて、人をもっと働かせろ」「配置の間隔を詰め込んで、コストを下げろ」と、まるで奴隷船かのような発想を逆に聞かされたのには閉口した。
こちらとしては、うちの現場に微妙な各工程のつなぎのノウハウが残っている間に、まずは全行程を連動させ動かすことで、その微妙なつなぎ部分も見える化・デジタル化し、現場要員の育成が人手不足でままならなくなる前に、会社としてのノウハウとして残すことは極めて重要と考えての方針だった。
そのうえで、まずは全工程自動化の可能性をお客様に示して、当社の現場対応力が、いかに優れているかを評価してもらい、自動化ニーズのどこが高いか、顧客の反応見てみてから、一番望まれている工程から切り出して、その自動化をさらにブラッシュアップしていこうとしていた。
特に、外観検査はその結果が一番販売価格に響き、人の目ではばらつきが多く、対顧客上も一番その正確性が評価されることを想定、これだけはAI Grading AIGとして最初から切り離して、AIを活用、安定した外観検査結果を保証する個別の装置AIGの製作を図ってきた。
今回C-DreAm対外発表以来、大手中古取り扱い業者は多かれ少なかれ中古スマホ商品化自動化の取り組んでおり、最後に解決できない最大の課題は、この外観検査の自動化というのがわかってきた。
中古スマホの価格決定には、Gradingの正確性それにはブレのない外観検査の仕組みがまず不可欠であり、先行大手各社が、そうは認識しつつも、実はそこをまだ解決できていなかったのは驚きであった。
先行大手各社にAIGを見せたところ高性能に驚き、自分でも購入して使うが、今度は一緒に海外で販売しないかとまで、言われるようになってきている。
ここに、うちは遮二無二突っ込んでいったものの、結果はなんと、狙いは見事に当たったわけである。
だが待てよ、ここで大手販売会社の誘いに乗ってAIGを数だけ売っても、いったんは、売り上げは伸びるがそれだけで終わってしまう。今の、うちの実力では嬉しいことではあるが、これを契機に、何かもっと継続的なCDREM独自の、ほかには真似のできないBusiness Modelは作れないかと考えてみた。
ここはやはり、当初考えていた原点に戻って、現在のC-DreAmおよびAIGをベースに、中古スマホ商品化における①データ消去②機能検査(Diag)③外観検査④在庫管理システムの各機能サービスをうちの得意な外観検査機能を中心に取りまとめて各々の機能で先行する他社と組み、クラウドサービス化し、全体でも個別機能でもお客さんに機能提供できる総合SaaS企業を目指したい。
これをCircular Economy as a Service=CEaaSと名付け、この仕組みを我々の大きな業態転換に結び付けていくのはどうか。
即ち、これまで我々はBPO専業として、他社の作業を請け負ってお返しするという会社だったが、CEaaSによって、お客様の中古スマホ買取・下取り時から、その仕分けから関与していきたい。すべての作業領域で商品流通のコントロールを監視していく業務を請け負わせていただき、必要な作業も都度受託していくという形が実現できるのではないかと考えている。
このCEaaS、中古スマホ業界では未だ存在しない。
うちが次に目指すべき一段高いBusiness ModelはこのCEaaSと思い定めこの1〜2年で、何とか実現したいと思っている。